自動車の盗難事件は後を断ちません。つい最近も愛知県でMAZDA RX-7 FD型がオーナーの目の前で盗まれた事件は、個人的にとても悲しくなりました。RX-7が一刻も早く見つかることを切に願っております。
被害者の盗まれる瞬間は今後の人生に於いてトラウマになりますし、盗まれて無い人よりも警戒心が増える事で今後盗難関連の経費も増え、多少なりとも金銭的精神的負担は続きます。
この様な事件は簡単には防げません。盗まれたら車両はもちろんですが、車両と共に過ごした思い出まで奪ってしまいます。
盗まれると殆どのケースで車両が戻ってくることは無いと聞きます。
しかし、自動車保険の車両保険に加入する事で、満額とは言えないものの、ある程度の盗難保険金が支払われるのです。
車両や思い出は帰ってきませんが、盗難保険金があるだけで、精神的経済的に和らぐでしょう。
今回は車両盗難時に役に立つ車両保険の紹介をしたいと思います。
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車両保険とは?
車両保険とは、自損事故や無保険車との事故被害にあった時に、修理代やレンタカー代などの経費を保険金でカバーするものです。
車両保険には盗難時の保障も備わってるの盗難保険の役割も果たします。
通常の自動車保険のオプションであり、別途加入が必要となる保険です。
そのため保険料が割高になりますが、内容は手厚いので人気の高い保険オプションです。
盗難での車両保険の補償対応は?
まずは車両保険に加入する車の時価が、その車に保険補償として支払われる金額として設定されます。
例えば、古い車やレアな車などは車両保険に加入できないケースもある様です。
今回は加入前提でのお話とさせて頂きます。
盗難車両が見つからない場合
盗難の補償額はその車の時価を基準に設定しますが、盗難時には全損として扱われ、補償額が全額支払われます。
盗難された時は、保険金支払にあたって、車両の名義を保険会社に変更します。ある意味保険会社に盗難車両を売った様な感じですね。
しかし、保険契約者の重大過失(鍵の閉め忘れ、鍵の放置など)による盗難の場合は盗難保険金は支払われませんので、くれぐれも車の管理はしっかりと行いましょう。
盗難車両が見つかった場合
盗難車両が見つかった時、既に保険金が支払われてるときと、支払われてない時では、補償対応が違います。
保険金が支払われた後に盗難車両が見つかった場合は、受け取った保険金を保険会社に支払うことで、盗難車両が返却してくれますし、受け取った保険金で新しい車両を購入する事も可能です。
新しい車両を購入する場合は、保険会社に盗難車両の所有権がありますので、保険会社により、廃車なり中古販売なりと処分をおこないます。
保険金が支払われる前に盗難車両が見つかった場合は、盗難期間中に発生した車両損害があれば、その分を保険金補償してくれます。
盗難時の車両保険の注意点は?
先程チラッとお伝えしましたが、車両保険を盗難被害として補償してもらえるのは、被保険者が「無過失で偶然に盗難」されたものが基本となります。
例えばコンビニでエンジンをかけたまま買い物してる最中に盗難被害に遭うケースや、車にアクセスできる状態で鍵を車内に放置していた場合などは補償されません。
また、スペアキーの扱いにも注意しないといけません、盗難時にスペアキーがない場合、スペアキーを盗難車両に置いていたと疑われたり、悪く言えば盗難詐欺を働いてると保険会社より疑われる事も考えられます。
盗難被害を防ぐには、例え僅かな時間であっても、車の施錠をしっかり行い、盗難されるスキを与えない事、無過失の被害者である事を保険会社に認識してもらう事が大切です。
盗難されやすい車は?
窃盗集団が車を盗む理由はただ一つ、大きなお金になるからです。
近年、日本の90年代の車が世界的に人気を博しており、旧車バブルと言われる現象も起きてます。
盗んだ車を分解して、コンテナに詰めて海外に送ってしまえば、殆どの被害者は泣き寝入りするしかありません。
下記図は盗難されやすい車のランキングです。ご自身の愛車が盗難されやすい車であれば、車両保険の契約を検討する事をお勧めします。
情報源は、一般社団法人 日本損害保険協会が2021年3月15日に「自動車盗難事故実態調査」を発表した内容です。
2018年11月、2020年2月、2020年11月の調査による盗難被害は、各年で盗難車両の1~5位をレクサストヨタ勢が占めており、同ブランドの人気の高さが伺い知れます。
次の項目では盗難被害が発生した場所や時間を紹介します。
盗難被害を受けやすい時間や場所は?
窃盗集団の傾向を知れば、少しでも盗難の被害を防ぐ事ができると思います。
窃盗集団が好む時間と場所は次の通りです。
盗難被害が多い時間帯
盗難被害を受ける時間帯は深夜から早朝(22~9時)にかけてが最も多く、盗難全体の割合としても66.5%と高くなってます。
やはり窃盗集団は目立たない時間帯を好む様です。
盗難被害が多い場所
盗難被害を受ける場所は屋外契約駐車場が最も多く、割合として40.5%です。屋外自宅駐車場を含めると77.8%とかなり盗難被害が多く、屋外駐車がリスクの高い事と伺えます。
盗難被害者への支払保険額は?
車両盗難による保険金の支払額は増加の傾向にあり、最新の調査によると406.2万円と高額です。
盗難人気ランキングをみても、上位は高額な車両が多く、その分が支払保険金の増加に繋がってるといえます。
また、車両が帰ったきたケースでも支払保険金が高額ですが、これは、パーツを盗まれたり装備品が損傷したりと、発見された時の車両の状態が非常に悪いケースが多発してる裏付けとも読み取れます。
近年ネットオークションが当たり前になってきており、パーツ単体でオークション販売すれば、足も付きにくく窃盗集団が現金化しやすい環境が揃っている事も、車両盗難被害が増える理由の一つといえます。
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車両盗難を防ぐ方法は?
車両盗難を防ぐためには、屋内駐車場に停める事が望ましいですが、その様な環境にある人って多くないと思います。
大半の方は、外部からアクセスしやすい環境に車を駐車しており、いつ盗難の被害に遭うかわかりません。
盗難を防ぐには環境もそうですが、盗難防止グッズを活用することで、盗難に対する抑止欲になります。
ここからはおすすめの盗難防止グッズを紹介します。
タイヤ(ホイール)ロック
タイヤ(ホイール)ロックはホイールにロック機構本体を取り付け、盗難しにくい環境を作ります。
車外に取り付けるタイプなので、天候や場所によっては手間がかかりますが、比較的安価で導入しやすい盗難防止グッズでが、ホイール用のロックナットを使い、ホイールを簡単に取り外せない環境を作る必要もありますので、トータルでは費用が高くなる傾向にありますね。
ハンドルロック
ハンドルロックは車内に置いとく事もでき、自宅駐車場や出先でも簡単にロック施錠が可能です。
天候や環境に左右されないので、女性にも簡単に盗難対策が可能です。
ハンドルロックも比較的安価な為、人気の高い盗難グッズです。
GPSシステム
年単位での通信契約が別途必要となりますが、GPS受発信機を装着する事で車両の位置情報を確認する事ができるグッズです。
こちらは物理的に盗難を防ぐグッズと併用して使う事が好ましいと感じます。
GPSシステムだけの対策であれば、盗まれた直後にパーツだけを盗まれて、車両放置の可能性が高いです。
車両が帰ってきたとしても、悲惨な状態は覚悟しないといけません。
セキュリティシステム
有名なのはバイバーやホーネットなどでしょうか。車両に盗難防止のシステムを導入する事で、手元のリモコンに異常を知らせる機能や、大音量で威嚇したりと、窃盗集団もセキュリティシステムには警戒する程です。
しかし、セキュリティシステムも万能ではなく盗まれる場合もあります。やはりこちらも物理的な盗難対策と併用して活用することをお勧めします。