2002年に惜しまれつつも生産終了したスープラがついに2019年復活!
今回はトヨタ単独開発ではなく、ドイツの高級自動車メーカーBMWとの共同開発となりました。
トヨタは「スープラ」BMWは「Z4」と、両社の人気の高いモデルでの共同開発ということもあり、発表時は話題を独占してましたね。
ちなみに両車両のスペックは下記となります。
【BMW Z4 M40i 】
最高出力:345ps
最大トルク:51.0kgm
0-100km/h加速:4.6秒
【スープラ RZ 】
最高出力:340ps
最大トルク:51.0kgm
0-100km/h加速:4.3秒
車業界も完全にグローバル志向となり、今後は各メーカー良いとこ取りのニュータイプが開発されるでしょう。
今回はスープラ復活を記念して、1978年の初代〜2002年生産終了の4代目の歴代スープラを振り返りつつ、新型スープラの情報を少しお伝えします。
初代 スープラ(セリカXX)A40型・A50型 1978年~1981年
初代スープラはトヨタの名車セリカの上級グレードとして販売されたのが始まりで、その当時の国内の販売名は「セリカXX」
なぜトヨタがスープラを開発することになったのか?そのきっかけとなったのが、北米市場で人気の高かった、ダットサン(現在の日産)「フェアレディ280Z」が好調ということもあり、その対抗馬として開発することとなったのです。
A40は、特徴としてはセリカが4気筒エンジンだったのに対し、スープラは直列6気筒を搭載しており、その影響もあってフロント部分がセリカに比べて細長くなっているのが特徴です。
また、エンジンの違いもあり、通常のセリカよりも強力なエンジンでした。初期は2.0リットルの6気筒エンジンでしたが、最終的には2.6リッターに拡大され、馬力110hp、0-100km 10.2秒に達することに。
ただ、現在のスープラはスポーツカーとして開発されてますが、A40はスポーツカーではなく、どちらかといえば高級路線の位置付けであったようです。
A40 前期(2600G 5MT)のスペック
ボディタイプ | 3ドアファストバック |
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エンジン | 直列6気筒 2.8/2.6/2.0L |
駆動方式 | FR |
トランスミッション | 4速AT/5速MT |
サスペンション | F:マクファーソンストラットコイル R:4リンクリジッドコイル |
全長 | 4,600mm |
全幅 | 1,650mm |
全高 | 1,310mm |
ホイールベース | 2,630mm |
重量 | 1,180kg |
ブレーキ | 4輪ディスク |
2代目 スープラ(セリカXX)A60型 1981年~1986年
画像引用元 Motor1.com
2代目A60型スープラ(日本名:セリカXX)は、1981年7月にフルモデルチェンジされました。初代が高級路線でしたが、同時期にソアラが存在したこともあり、高級路線を外れて、スポーツモデルとして開発されました。
何と言っても特徴的なのは、リトラクタブルヘッドライトを採用。そのせいかシャープな顔立ちになり、エッヂの効いたデザインに生まれ変わりました。
このデザインは空力にもいい影響を与えており、時速200kmを叩き出した。
内装、設備にもこだわりを見せており、クルーズコンピューターやオートドライブ機能なども備わり、先代の高級路線を残しつつ、走行性能にもこだわりを見せた車両となっている。
前期のエンジンは、2800GTには直列6気筒 2.8L DOHC (5M-GEU) 、と2000L、S、Gには2.0L SOHC (1G-EU)を搭載。
後期のエンジンは、直列6気筒 2.8L DOHC(5M-GEU)の圧縮比が高まり、175ps/5,600rpm、24.5kgm/4,400rpmにアップした。
A60前期(2800GT 5MT)のスペック
ボディタイプ | 3ドアファストバック |
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エンジン | 直列6気筒 2.8/2.0L |
駆動方式 | FR |
トランスミッション | 4速AT/5速MT |
サスペンション | F:マクファーソンストラットコイル R:セミトレーリングアームコイル |
全長 | 4,600mm |
全幅 | 1,690mm |
全高 | 1,315mm |
ホイールベース | 2,615mm |
車両重量 | 1,270kg |
ブレーキ | 4輪ディスク |
3代目 スープラ A70型 1986年~1993年
画像引用元 CarBuzz
3代目のスープラは1986年にフルモデルチェンジされ、初代、2代目と日本国内で親しまれた「セリカXX」という車名を改めて、スープラを正式名称として発売されました。
ソアラと共通のプラットフォームを活用しており、初期のエンジンとして、2000ccは1G-EU、1G-GEU、1G-GTEU(ツインターボ)。3000ccは7M-GTEUでしたが、2.5GTツインターボである、1JZ-GTEは280pSのハイパワーエンジンで、その加速力が多くの人々を魅了した。
サスペンションは、電子制御可能なサスペンションシステム「TEMS」が組み込まれた、4輪ダブルウィッシュボーンを採用しており、その走行性能は多くのレースシーンで活躍するなど「スープラ=スポーツ」を決定つけるきっかけにもなった。
インテリアもデジタルメーターを採用しており、その当時からするとセンターコンソールまで伸びた、未来的なデザインでした。
こぼれ話ではありますが、3代目スープラ A70のキャッチコピーは「TOYOTA 3000 GT」。どこかで聞いたことのあるフレーズですが、あの「TOYOTA 2000 GT」をオマージュしたものであった。
A70 後期(2.0GT ツインターボ 5MT)のスペック
ボディタイプ | 3ドア ファストバッククーペ |
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エンジン | 2.0L 直6 1G-EU型 2.0L 直6 1G-FE型 2.0L 直6 1G-GEU型 2.0L 直6 1G-GTEU型 2.5L 直6 1JZ-GTE型 3.0L 直6 7M-GTEU型 |
駆動方式 | FR |
トランスミッション | 4速AT/5速MT |
サスペンション | 4輪ダブルウィッシュボーン |
全長 | 4,620mm |
全幅 | 1,745mm |
全高 | 1,300mm |
ホイールベース | 2,595mm |
車両重量 | 1,500kg |
ブレーキ | 4輪ベンチレーテッドディスク |
4代目 スープラ A80型 1993年~2002年
画像引用元 Motor1.com
4代目スープラは、1993年にフルモデルチェンジされ、2001年に映画公開された、ワイルドスピードの影響で好きになった方も多いのではないでしょうか?その影響もあってか、現在でも北米では高い人気を維持している。
スープラはカスタムの内容によっては1000PSを発生させることも可能なエンジンだったこともあり、多くのカスタムビルダーに注目され、数多くのアフターパーツが流通しており、現在も中古市場で高い人気を維持。2019年5月現在では、状態の良いもので500〜600万円の値段で取引されています。
4代目スープラの特徴として、燃料タンクをボディの中心に配置した、センタータンクレイアウトを採用しており、前後の重量配分が適正化された。
2002年の排ガス規制に対応できず、惜しまれつつもスープラの歴史に幕をとじた。
ボディタイプ | 3ドアクーペ |
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エンジン | 2JZ-GE型: 2,997cc 直列6気筒DOHC 2JZ-GTE型: 2,997cc 直列6気筒DOHCツインターボ |
駆動方式 | 後輪駆動 |
最高出力 | 2JZ-GE型: 165kW (225PS)/6,000rpm 2JZ-GTE型: 206kW (280PS)/5,600rpm |
最大トルク | 2JZ-GE型: 284N・m (29.0kgf・m)/ 4,800rpm 2JZ-GTE型: 431N・m (44.0kgf・m)/ 3,600rpm (1993年5月-1997年8月) 451N・m (46.0kgf・m)/ 3,600rpm (1997年8月-2002年8月) |
トランスミッション | 5速MT 6速MT 4速AT |
サスペンション | 前:ダブルウィッシュボーン式コイルスプリング 後:ダブルウィッシュボーン式コイルスプリング |
全長 | 4,520mm |
全幅 | 1,810mm |
全高 | 1,275mm |
ホイールベース | 2,550mm |
車両重量 | 1,410-1,570kg (1993年5月-1995年5月) 1,410-1,540kg (1995年5月-1996年4月) 1,430-1,510kg (1996年4月-2002年8月) |
ブレーキ | 前:ベンチレーテッドディスク 後:ベンチレーテッドディスク |
5代目 トヨタGRスープラ DB型 2019年~
2002年に惜しまれつつ終焉を迎えた4代目スープラ。それから17年後の2019年に、ドイツの高級車ブランドであるBMW社との共同開発車両として復活を遂げました。
何をもって共同開発かというと、トヨタはスープラ、BMWはZ4とお互いがBMW社のエンジンやシャシー、所謂プラットフォームを共通化し、コスト削減を図りながらも、それ以外は両社単独での開発をすすめた。
情報だけが独り歩きしてる時期は、86やBRZのように、パッと見たときに違いが解りにくい共通デザインになるのでは?とも言われてましたが、実際に発表されたときは、両車の外観の違いにいい意味で裏切られましたね。
スープラの先鋭的で攻撃的なデザインが実現したことは、思い切った2シーター化といっても良いでしょう。2000GTを彷彿とされるロングノーズと空力を突き詰めたボディシェイプ。猛禽類のような鋭い眼光も特徴的です。
今回の発売にあたり、「トヨタスープラ」ではなく、「トヨタGRスープラ」としてリリースされました。
「GR」の事を知らない方向けに
皆さんが最近よく聞くであろう「GR」ってご存じですか?
これはトヨタ自動車が販売するスポーツモデルとしてのブランド「toyota gazoo racing」のことを指しており、スープラ以外の「GRモデル」は、スタンダードモデルが販売されている中でのチューンナップバージョンとしてリリース。
スープラに関しては「GR」専売車種であるため「GR」第一号のグローバルモデルでもある。
GR GARAGE 福岡空港にて実車を見学してきました。
管理人の拠点となる福岡市には、有難いことにGRガレージが近隣に店舗を構えており、そこにスープラが展示されていました。
流石に日曜日は混雑しており、ゆっくりとできる平日にお邪魔しました。
冷やかし訪問のため、スタッフさんには声をかけず、ただジロジロをスープラを眺めるばかりでした。
ただ実車を見ると、エグすぎるボディーデザインに圧倒。2000GTの現代版を彷彿とさせ、懐かしさも漂わせる孤高の車。
因みにグレードはRZ、ボディーカラーはプロミネンスレッドです。
現在GR GARAGE 福岡空港ではスープラの試乗も受け付けてるとのことで、興味ある方は是非訪問してみてはいかがでしょうか?
リアの筋肉質な膨らみが走りの予感を期待させます。
テールランプの造形が3Dデザインを際立てる。
両扉を開くと猛禽類が獲物を狙う様な凶暴さも感じます。
空力を意識したルーフデザイン。高速走行時のダウンフォースが強烈そうです。
ハンドル周りはBMWのインテリアデザインが活かされている。
たまたま見学に来てたCTRFK8を交えて3ショット!