曙ブレーキ工業が2月16日に発表した自動車用ブレーキのデータ改ざんなどの不正行為が行われていたことを発表した。
データ改ざんが行われたのは日本国内4工場で製造する自動車用のブレーキ製品。改ざん行為に該当する製品は11万4000件以上とするが、製品自体の性能に問題はないという。
「製品自体の性能に問題がない」というが、問題がないのは当たり前。ブレーキは自動車部品の中でも特に重要な部品であり、ブレーキの故障=死亡事故 に直結する最重要パーツです。
性能に問題が無いといえども、消費者に対する裏切り行為であり、全くもって許されることではなく、このような不祥事を近年見聞きするようになったが、このまま不正が広がれば品質重視のメイドインジャパンは信頼を失い空前の灯火である。
曙ブレーキ工業とは?
創業1929年と90年以上の歴史をもつ曙ブレーキは、自動車用ブレーキに注力しており、国内ではトヨタや日産、海外ではGMなどの純正パーツとして採用されるブレーキメーカーです。
国内のブレーキパットシェアは40%を占めており、この数字は曙ブレーキの品質の高さが反映されたものである。
現在はトヨタ自動車が筆頭株主となっている。
曙ブレーキは、モータースポーツにもパーツ供給を行っていたこともあり、F1のマクラーレンにもキャリパーとマスターシリンダーを納入するなど、モータースポーツ界でも知らない者はいない存在。
他にも新幹線や鉄道むけのブレーキも製造しており、ブレーキに特化した会社である。
曙ブレーキ工業はなぜ不正を働いたのか?
自動車業界は日本の基幹産業といっても過言ではない。不正を行うに至った状態は日本の自動車業界において、非常にまずい状態では無いだろうか?不祥事が続くたびに品質への信頼が下がり、海外の安い部品メーカーに仕事を奪われることも考えられる。
そんな環境を知ってか知らずか、曙ブレーキ工業が不正を働いた理由はなんでしょう?管理人なりに推測すると、コスト削減に向かう自動車メーカーの納入要望価格に対し、データ改ざんをしてまでメーカーの要望に応えた結果ではないだろうか?
下請けの製造メーカーは、自動車メーカーが求める価格に合わせるために、大変な努力をすることで、無理難題といえる要望をクリアしてきてるのです。もちろん自動車メーカーは、消費者のために大変な努力を重ね、素晴らしい品質の車を世に送り出しています。
そのような理由が積み重なり、不正を行わないと利益を生み出せない状態になったのでは無いかと推測する。